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加藤淳(かとう じゅん)さんに質問!

彫刻家になるってどんなこと?

○なぜ彫刻家になろうと思ったの?それはいつ?

子供の頃から紙や粘土で立体構成のような物を作って遊ぶのが好きでした。大学は美術系ではありませんでしたが、自分の「好きを続けて活動していたことで、結果的に作家として活動していました。よって、いつからという明確な時期はありません。

○作品をはじめてつくったのはいつ?どんな作品なの?

最初は陶製のオブジェを制作しました、幼稚園の頃だったと思います(それを作品としてカウントするかという議論があるかもしれませんが)。

○なぜ作品をつくるの?これからもつくりつづけますか?

作家として活動していますのでこれからも作り続けます。なぜ作品をつくるのかについては、人が息をするのと同じ感覚かもしれません。

○彫刻家に必要なことって?

自分のテーマを持ち、それをブレずに何年でも探究し続けることが必要だと思います。作家として存在を認めてもらうには誰にも似ていないオリジナリティを獲得し、その上でクオリティを高くしなければなりません。しかし、それはちょっとやそっとでは無理で何年掛けてでもとことん突き詰める必要があると思います。

○もし彫刻家じゃなかったら何をしていたと思いますか?

作家、機械系エンジニアとして生きていますが、その他の生き方は正直考えた事がないです。何かしら物を作る仕事をしていたのではと思います。

つくるってどんなこと?

○知識や技術はどこで知るの?

私の場合、彫刻、陶芸、機械工学の三分野に渡って活動をしており、大学で機械工学を学びました。造形的な部分は作家の方にアドバイスを頂いたこともありますが、基本的には独学です。

○どんな場所でつくるの?

今回のような大型作品は鉄工所に協力してもらっています。

○作品はひとりでつくるの?

今回のような作品は板金加工、塗装、溶接、組立と多くの人に協力してもらっています。

○どんなペースでつくるの?

コストを掛けた作品は年間2~3作品程度です。

○今までに何作品くらいつくったの?

細かい作品を含めると沢山でして、具体的な数はすみませんがわかりません。

○テーマは、いつ、どう決まるの?

作家として持ち続けているテーマがあり、そこに向かって色々試行錯誤をしています。

○アイデアは、いつ、どう決まるの?

絶えず頭の片隅で考えているような気がします。するとある時幾つもの考えが纏まっていいアイディアが生まれるような気がします。

○素材や形は、いつ、どう決まるの?

最初にこんな物を作りたいというイメージ、形を最初に考えますが、この段階で同時に作品の構造、設置する場所、予算等を考えて決定しています。

○タイトルは、いつ、どう決まるの?

私の場合ぼんやりしたイメージやコンセプトから実際に模型を作り上げ、形に仕上げた時点で最後に決めています。

○どこから作り始めるの?

今回の作品では作品の土台となる鋼材の加工から開始しています。その上で作品本体の制作に取り掛かりました。

○「完成!」はどう決めるの?

模型の10倍の物が出来上がった時点で一旦は完成ですが、ときわ公園に設置されてからも大変で、周囲の芝の状態やペイントの仕上げ等調整が全て完了した時点で完成です。

○材料はどうやって集めるの?

鉄やステンレス板は板金加工屋(商社)さんから入手します。

○どんな道具を使うの?

板金加工は工業用のレーザーカッターを使用しています。塗装は焼付塗装ですので乾燥炉という設備を使用します。組立は重量物を吊り上げるクレーンを使用しました。

○つくる時間はどれくらい?

コンセプトの段階から含めると1年以上掛かっていることになりますが、詳細が決まった後の加工や組立だけについては約3カ月程度でした。

○つくる時はどんな気分なの?

最初のコンセプトを考えている段階は非常に楽しいです、実際に作り始めると幾つもの大変な事があり、結構必死です。重量のある物を形にするのは色々大変なのです。

○つくる費用はどのくらい?

すみませんNo answerとさせてください。

○つくる時に気をつけたり工夫してることは?

工程が多岐に渡っているので工程表を作成し、制作を強力して頂く方々に都度説明を行いました。また、重量物を吊り上げる等の危険作業を伴いますので、安全を重視して作業を行いました。

○つくる前後で何か変化があるの?

作品を制作すると毎回なにかしら勉強になる事があり、今回は屋外の白色の作品を設置したことで光の反射によって透き通ったように見えたり、声が響いたり等の新たな発見がありました。

○つくるってどんなこと?

自分自身の考えを形にした物でして、自分の分身のような物な気がします。

○これからどんな作品をつくりたいですか?

私は物の形と強さ、美しさといったことを主なテーマとし、最新のテクノロジー(知見)を取り入れて制作活動を行っていますが、その一方で人類の歴史の中で作られた過去の膨大な作品についても学び、模倣した上で更に革新的な作品を制作したいと考えています。

○今までで印象深いできごとは?

今回の制作では、作品の大きさが私の作った中では最大であり、正直コストについて最初から最後まで苦労しました。わずかな大きさの違いが大きく跳ね返るのです。(大きさを仮に1.2倍にする場合、体積は3乗(1.2×1.2×1.2=1.728)して約1.7倍にもなります)
私の作品の場合体積(重量)とコストはほぼ同じ比率で変化します。今回の作品は無事模型の10倍で制作できましたが、模型時点で実物制作の工法やコストをある程度計算しておかないと大変なことになるということを改めて感じました。

加藤さんってどんな人?

○好きな作家や作品のこと教えて!

アレクサンダー・カルダー、イサムノグチ、八木一夫 清水九兵衞、ハンスコパーといった方々の作品が好きです。

○どんなことが好きですか?

街歩きと自転車が好きです。自転車普及のNPO法人の活動もしています。

○小さな頃、どんな子どもだったの?なりたかったものはなんですか?

子供の頃はレゴブロックが好きで、朝から晩まで一日中遊んでいたこともあります。自転車も好きで、小学校の卒業アルバムにはマウンテンバイクの開発エンジニアと書いていました。

○行ってみたい場所、また行きたい場所はどこですか?

街中に多くの作品があるニューヨーク、イタリアのファエンツァ(陶磁器の街)です。

○美しさとは何ですか?

機能的に突き詰めた機械部品の形も美しいと思いますし、そうでない装飾的な形も美しいと思いますし、この質問は私にとって永遠のテーマかもしれません。

○なぜUBEビエンナーレに作品を出そうと思ったの?

世界の中でも有数の規模・歴史のあるコンクールだからです。

「曲率のシンフォニー」作品のこと教えて!

○あんなうすいいたを作る時、きずついたりおれたりしなかったんですか?(川上小学校4年生)

一枚の板は薄いようで重さが結構あり、中には70kgぐらいになるものもあるため、組立時に傷は正直付きます。そのため、その度に塗装の補修をしながら作業を行いました。幸い折れることはありませんでした。

○どうして曲率のシンフォニーは声がひびくの?(恩田小学校4年生)

この作品は鉄の板が同じ間隔で並んでいるので、片側から発した声(音は波のような振動です)の一部が反射して音同士がぶつかり合うことで響くのではないかなと思います(音の専門家ではないので推測です)。私にとっても思わぬ面白い現象でした。

「曲率のシンフォニー」のここが好き!

○ちがう所から見たらちがう形でおもしろいから。そして不思議だから。(川上小学校4年生)

ありがとうございます、見る角度によって違う面白い美しい形を狙っていますのでそう言って頂けるとありがたいです。

○お皿がかさねてあるみたいでおもしろくて、声がひびくところがあってとってもおもしろいなと思いました。うすい板をたくさん重ねていてとてもきれいだなと思いました。光にあたってキラキラピカピカ光ってとてもきれいだなと思いました。(見初小学校4年生)

ありがとうございます、太陽光に当たるとキラキラ光り、一部透明感のある感じになったのは実際に屋外に設置することで気づいた発見でした。

○かいがらみたいできれいだったから。(西宇部小学校2年生)

確かにイメージとして貝殻のような生き物に見える気がします、素敵な感想をありがとうございます。

○いろんな方向から見ると、うすい板と板のすきまから、向こうのけしきがみえたりみえなかったりしておもしろいからです。(西宇部小学校4年生)

ありがとうございます、薄い板の積み重ねによって向こう側が見える透明感も狙っていますので、そう言って頂けるとありがたいです。

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