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金属(きんぞく)っておもしろい! × 岡田健太郎

岡田健太郎(おかだけんたろう)さんは、第28回UBEビエンナーレで「Plantronica Ube(プラントロニカ ウベ)」、第27回展で「Catch and Release(キャッチ アンド リリース)」という野外彫刻をつくった作家さんだよ。金属の丸棒を何本もくっつけて全体の形をつくったあと、ペンキをぬって仕上げてあるんだ。 よく見ると、どれも5本づつセットになっていて、五角形のあみ目のようになっているよ。すき間から、向こう側の景色をのぞいたり、地面の影を探したりするのも楽しいよ。

インタビュー2020年7

UBEビエンナーレ新聞の新人記者トキトキです。

「Plantronica Ube」は、なんとなくキリンみたいな形をしていて、あしのところが丸くなっているから、おなかをくっつけると気持ちいいんだよね。電信柱の上に三日月がくっついているようにも見えるかな。
Plantronica Ube (2019)

Catch and Release (2017)

岡田さんは、いまアーティストとして作品を制作しながら、小学校で図工を教えたりしてるんだって。岡田さんにお話を聞いてみたよ。

金属はちょっとゴッツい工作用紙や竹ひごのような感じ!

1 子供の頃、図工の時間が好きでしたか?

岡山の田舎町生まれの横浜育ちで、横浜の港に近い小学校に通っていました。図工以外の授業も全部好きでしたが、特に音楽が好きで、クラブでマーチングバンドもやっていました。

割と普通の子供だったと思うのですが、何か作るのは好きで、育った家の小さなアパートではプラモデル作りに勤しみ、生まれた岡山の田舎町では、年に数度の帰省の際に、田んぼや山の中で、木や竹などでよく玩具を作って遊んでいました。

岡田健太郎さん

自分でオモチャをつくるなんてすごいなぁ。やっぱり小さい頃から、つくることが好きだったんだね!

2  近くでつくり方や遊び方を教えてくれるひとはいましたか?

田舎での遊びは祖父母や、従兄が住んでおり色々教えてもらいました。

3 それから、どうして美術の道を歩もうと思いましたか?

高校生の頃まで、自動車エンジニアになろうかな、とぼんやり考えていて、車の作り方を本で調べていました。その時に見たデザインの画が心に響き、カーデザインをやってみたくなり美術の勉強を始めました。

本格的に学んでいくと、なかなか険しい道だな、と感じてしまい、ちょっと息抜きに彫刻をやってみたところ、なんだか自分に合っている気がしてそこからこの道に入りました。ちなみに二浪しています。

オモチャをつくってたら、車もつくりたくなっちゃったのかな(笑)トキトキも角ばっているのや、丸っこいのや、いろいろなカタチの車を見るの好きだよ。車のカタチを考えるのと、彫刻のカタチを考えるのって似ているのかなぁ。

4 彫刻をつくっていて、楽しいなぁと感じるのはどんなときですか?

ほぼ全部楽しいのですが、作り始める前は、知らない場所に行くような感じで少しビクビクしています。仕事が進むと少しずつ形が出来てきて、自分が思っていた物や、いなかった物が出てきます。

良い時も悪い時もありますが、なにかが生まれた感じがしてワクワクします。それを観ながらボーっとしている時間も好きです。

朝焼けのなかのPlantronica Ube

トキトキは、つくったものをすぐどっかにやっちゃうんだよね・・・(汗)

5 岡田さんは、金属のどんなところが面白い/好きですか?

自由に切ったり、曲げたり、くっつけたり出来る材料です。

最初に道具を色々と揃えるのは大変ですが、金属はちょっとゴッツい工作用紙や竹ひごのような感じです。図工でやっている様な事の延長かなと思っています。

ちなみによく溶接をするのですが、ほぼ糊だなと感じています。余った材料を溶かしてリサイクルできるのも、なかなかやるなと思います。

材料のステンレス
溶接機
組み立て途中

金属はごっつい工作用紙!! 金属をくっつける溶接機(ようせつき)は、ホットボンドみたいな感じなのかも??

6 つくっていて、大変なときはどんなときですか?あんなにたくさんの棒をくっつけるのはとっても大変そう!

体をいっぱい使って仕事をするので、ケガをしてしまった時や、窓を開けっぱなしで作業するので暑い寒いなど気候に左右されるときです。

大変ですがそれが面白かったりもします。

ただ同じ作業の繰り返しが多いので、そんな中でも出来るだけ淡々とやるように心がけています。

なるほど。どんなに大変でも、投げ出したりしないで、それを面白いって思ったり、淡々と続けるって、すごいことだと思うな。

7 大人になって図工を教えるようになって、どんな授業をしていますか?

絵をかいたり、粘土をいじったり色々な授業をやっていますが、所々でちょっと専門的な事をやっています。

一番大変なのは100人くらいで縄文土器のような物を作り、みんなで野焼きをする授業です。火を使うのですが、炎が何十メートルにもなります。

熱くて大人も近寄るのが大変です。以前、眼鏡が溶けました。

大きなキャンプファイヤーみたいな感じかな??トキトキも岡田先生に習ってみたいなぁ!ワクワクするだろうな。

8 岡田さんは、もしも子供の頃の自分になにか伝えられるとしたら、どんなことを言ってあげたいですか?

たいして何も考えていない子供だったので、もっと色々なものを観たり、聞いたりしなさいと言ってやりたいです。

世界には良いものがいーっぱいあるよと。

ただこれは今の自分に言っている気がします。あと親は大事にしなさい。

はーい! 岡田さん、今日はありがとうございました。好きなことを続けること、大変なことがあっても、面白がれることが大切なのかもしれないな。もっともっとお話を聞いて、あの不思議なカタチの作品のことが知りたくなりました!

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